HP書き込みで起訴の男性を釈放
10月7日 1時54分 NHK NEWS-web
大阪市のホームページに無差別殺人を予告する書き込みをしたとして、逮捕・起訴された男性について、大阪地方検察庁が事件と無関係の可能性が出てきたと判断し、男性が釈放されたことが分かりました。
男性のパソコンに特殊なウイルスが感染し、第三者が遠隔操作して書き込める状態になっていたことが判明したためで、いったん起訴された被告が検察の判断で釈放されるのは異例なことです。
ことし7月、大阪市のホームページに「大量殺人をします。大阪・日本橋の歩行者天国にトラックで突っ込みます」と無差別殺人を予告する書き込みがされました。
警察はインターネット上の住所にあたる「IPアドレス」などをもとに、大阪・吹田市の42歳の男性が自分のパソコンで書き込んだと判断して、この男性を逮捕しました。
男性は「まったく身に覚えがない」と一貫して容疑を否認しましたが、大阪地検は偽計業務妨害の罪で起訴しました。
ところが、検察や警察関係者によりますと、その後、男性のパソコンが特殊なウイルスに感染し、第三者が遠隔操作してインターネット上に書き込みができる状態になっていたことが分かったということです。
大阪地検は男性が事件に無関係の可能性が出てきたと判断し、先月、裁判所に勾留の取り消しを請求し、男性は釈放されました。
検察は在宅での捜査を続けていますが、いったん起訴した被告について、みずから勾留の取り消しを求めるのは異例です。
今回の事件と同じIPアドレスからは、ことし8月、日本航空に「旅客機に爆発物を仕掛けた」という電子メールが送りつけられ、ニューヨークに向かっていた旅客機が成田空港に引き返すトラブルも起きています。
逮捕・起訴の経緯
ことし7月29日、大阪・中央区のホームページに「来週の日曜に大量殺人をします。大阪・日本橋の歩行者天国にトラックで突っ込み歩行者をひき殺します」などと、無差別殺人を予告する内容の書き込みがありました。およそ1か月後の8月26日、大阪府警察本部は、大阪・吹田市の42歳の男性が書き込みした疑いが強まったとして、威力業務妨害の疑いで逮捕しました。
警察によりますと、書き込みが送られた発信元のIPアドレスや、発信元の端末の識別番号を分析した結果、逮捕された男性が自分のパソコンから発信していた疑いが強まったということです。
同じパソコンからは8月1日、日本航空に「旅客機に爆発物を仕掛けた」という電子メールが送られ、旅客機が成田空港に引き返すトラブルも起きていました。
大阪地方検察庁は先月14日、「書き込みによって市の職員や警戒にあたった警察官の業務を妨害した」として偽計業務妨害の罪で男性を起訴しました。
しかし、男性は無差別殺人の書き込みをしたという容疑について、逮捕前の任意の聴取の段階から「心当たりも身に覚えもない」と一貫して否認していました。
IPアドレスとは
インターネットに接続するパソコンや携帯端末には、それぞれ「IPアドレス」というネット上の住所にあたる番号が割り当てられています。この番号を調べれば、インターネットの掲示板に書き込んだり、メールを送信したりしたパソコンなどを特定することが可能です。
一方で、他人の無線LANのアクセスポイントに接続したり、パソコンのネットワークの設定を書き換えたりすれば、本来とは別のIPアドレスになりすますことも可能です。
また、他人のパソコンをコンピューターウイルスに感染させて、別のパソコンから遠隔操作すれば、ネットワーク上に他人のパソコンのIPアドレスだけが残ります。
専門家は
セキュリティー会社の杉浦隆幸社長は「IPアドレスからは個人を特定することもできるが、一方で、アドレスを詐称して他人になりすまこともできるため注意が必要だ。捜査に利用する場合には、パソコンに残るインターネットの閲覧履歴など、複数の情報とあわせて使用することが重要だ」と話しています。もう少しで犯罪者にされてしまうところだったねぇ~、でも無事に釈放されても、彼が失った社会的信用は取り返せるのだろうか、警察はどう償うんだろう、いや警察の事だ「そんな事は俺達の知ったこちゃねぇ~!」で済まされちゃうのかもねぇ~( #`Д´)!
FA241005
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